介護職の離職を防ぐために実施するべきこと
労働環境の改善
長時間勤務や休みが少ないといったことが介護職の離職につながるケースが多いため、労働環境の改善は欠かせないでしょう。夜勤や残業、休日出勤を減らして有給休暇を取りやすくすることが大事ではあるものの、そもそも人手が足りていない場合、なかなか難しいかもしれません。少ない人数でも無理なく業務をこなせるような環境になれば、ゆとりが生まれるかもしれません。例えばITツールを積極的に導入することで、大幅な業務効率化が図れるといわれています。介護記録の記入や情報共有などをタブレットで素早く済ませれば、利用者と向き合う時間も増やせるでしょう。さらに介護ロボットを使えば、身体的負担の軽減にもつながります。
また、夜勤専従をはじめ、複数の雇用形態を用意することも有効といわれてます。夜勤に入る職員が足らず、仕方なく夜勤に入っている介護職も多いはずです。その点ピンポイントで夜勤をこなすスタッフがいれば、スタッフの負担もだいぶ軽減されるでしょう。
評価制度の整備
どんなに頑張りたくても、評価されていないと感じてしまうと、モチベーションを維持することは難しいでしょう。離職を防ぐには、介護職が長期にわたって活躍したいと思えるような、正当な評価制度を整備することが大事です。
職員間の相互評価を取り入れたり、資格手当を積極的に支給したり、職場独自の昇給基準を設けたり、評価の仕組みを可視化することが大事です。
教育制度の充実
入職したものの、教育制度が整っておらず、先輩スタッフも不親切でスキルを習得しにくい職場だと、仕事を続けていくのが苦痛になってしまうかもしれません。その点受け入れ態勢が万全で教育体制が整っていれば、無理なく業務に馴染めるでしょう。また、研修や補助制度などが整っていれば、スキルアップにも意欲的になれます。キャリアアップを果たして給与が上がれば、仕事へのモチベーションもさらに高まるでしょう。
優秀な人材が増えると、利用者やその家族、関係機関からの評価が高まります。評判のいい事業所は売上がアップし、より充実した教育制度や手当などに還元される可能性もあるでしょう。
コミュニケーションの円滑化
激務で心身が疲弊すると、イライラすることが増えてしまうものです。人手不足で職場環境が悪い職場では、常に誰もがイライラして人間関係がギスギスしてしまう可能性が高まります。また、介護業務をスムーズにこなすには、スタッフ間の連携が必要不可欠です。ろくにコミュニケーションをとらない現場では情報伝達のミスや行き違いなどが発生してしまい、かえって業務負担が増えてしまう可能性すらあります。そうならないよう、スタッフ同士が日頃からコミュニケーションを図りやすい、和やかな雰囲気をつくることが大事です。
具体的には、困ったことなどを上司に相談しやすい環境や制度をつくる、サークル活動を活発に行う、コミュニケーションツールを導入する、サンクスカードを贈り合うなどが挙げられます。
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自信を持って挑むための面接対策をしておこう
介護職の転職活動において一つの山となるのが、面接です。面接時は、相手へ好印象を与えるための服装で挑む必要があります。TPOをわきまえた常識ある服装を心がけ、シワや汚れがないように気をつけましょう。また、面接時には表情や話し方もしっかり見られています。明るくハキハキと受け答えをするよう心がけましょう。質問への回答は具体的なエピソードを織り交ぜ、特に逆質問では自己アピールに繋がる回答をするとなお良いです。
ホワイトな介護施設を見分ける方法とは
いざ転職しようと決心した際に、ある程度ホワイト施設かどうか見定めておくと、入職後のギャップを回避できます。ただ、一般的に言われているホワイト施設の定義を全て満たす職場はなかなかありません。そのため、「求人の頻度」や「職場環境」にポイントを絞って着目し、見極めることが大切です。なおかつ、自分が絶対に譲れない条件をもとに、自分にとってのホワイト施設を探し出すといいでしょう。どうしても見極められない場合は、転職エージェントのカウンセリングを利用するというのも1つの手です。